経営再建中の日産自動車は、退任した内田誠前社長ら執行役4人に対して計6億4600万円の報酬を支払った。同社が27日公表した定時株主総会の招集通知で開示した。同社の2025年3月期決算は過去3番目に大きな赤字となる6708億円の純損失だった。経営不振の中、高額報酬をめぐって株主の反発を招く可能性もありそうだ。
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内田氏は、業績悪化の責任をとって3月末に社長を退任した。同時に、中畔邦雄氏、坂本秀行氏、星野朝子氏の副社長3人も3月末に執行役を退いた。引き続き執行役を務めるスティーブン・マー氏を含めた5人の総額は16億5900万円だった。同社の役員報酬は固定分と業績連動分などで構成される。
経営再建に向けて日産は大規模なリストラを進めている。国内外で2万人の人員削減や七つの完成車工場を減らす方針を打ち出している。